葛の葉の(読み)クズノハノ

デジタル大辞泉 「葛の葉の」の意味・読み・例文・類語

くずのは‐の【葛の葉の】

[枕]葛の葉が風に吹かれて白い裏を見せるところから、「うら」「うらみ」などにかかる。
「―うらみにかへる夢の夜を忘れがたみの野辺秋風」〈新古今・雑上〉

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精選版 日本国語大辞典 「葛の葉の」の意味・読み・例文・類語

くずのは‐の【葛葉の】

  1. 葛の葉が風に吹かれて白い裏を見せるところから、「裏(うら)」と同音、または同音を含む「うら(心)」「うらみ(恨)」にかかる。
    1. [初出の実例]「あき風のふきうらがへすくずのはのうらみても猶うらめしき哉〈平貞文〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋五・八二三)
  2. 葛の葉の風になびく秋というところから「秋」にかかり、また、葛の葉の上の露というところから「露」にかかる。
    1. [初出の実例]「煙と共に消えんとも、逢はんと思へくずのはの、秋の最中(もなか)の事なれば」(出典仮名草子・恨の介(1609‐17頃)下)

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