蒙古游牧記(読み)もうこゆうぼくき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「蒙古游牧記」の意味・わかりやすい解説

蒙古游牧記
もうこゆうぼくき

中国、清(しん)代のモンゴル歴史地理に関する漢文編纂(へんさん)書。16巻。張穆(ちょうぼく)の著、何秋濤(かしゅうとう)の増補。張穆は編纂途上に死去し、その遺言で友人の何秋濤が引き継ぎ、1859年に完成した。内・外モンゴルを24集落に区分して、各集落の住地と牧地、主要な山川、集落の由来と王公の系譜などをまとめ、清朝皇帝をいただくモンゴル諸王公のモンゴリア分有支配を総述する。史料価値の高い箇所もある。

杉山正明

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蒙古游牧記」の意味・わかりやすい解説

蒙古游牧記
もうこゆうぼくき
Meng-gu youmu-ji; Mêng-ku yu-mu-chi

中国,清朝治下のモンゴルの歴史地理を記した書。 16巻。張穆著。何秋濤増補。咸豊9 (1859) 年に完成。モンゴルの各部族ごとに,その簡単な歴史,所在,山川その他が記されている。

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