蓮池藩(読み)はすのいけはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「蓮池藩」の意味・わかりやすい解説

蓮池藩
はすのいけはん

肥前佐賀藩の内分支藩。佐賀藩初代藩主鍋島勝茂(かつしげ)が三男直澄(なおすみ)に1639年(寛永16)5万2600石余を与え分家させたのに始まる。領域は神埼(かんざき)郡・佐賀郡と杵島(きしま)郡・松浦(まつら)郡・藤津(ふじつ)郡の東西に分かれていた。内分支藩でありながら、参勤交代を行い、幕府が課す普請(ふしん)役や御馳走(ごちそう)役などの諸役を負担した。藩制や貢租制度などは本藩とほとんど変わらなかった。直澄のあと直之(なおゆき)、直称(なおのり)、直恒(なおつね)、直興(なおおき)、直寛(なおひろ)、直温(なおはる)、直与(なおとも)、直紀(なおのり)と続き、1871年(明治4)に廃藩となった。藩領は、蓮池県、伊万里(いまり)県、佐賀県、三潴(みずま)県、長崎県を経て、83年再置の佐賀県に編入

長野 暹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「蓮池藩」の解説

蓮池藩

肥前国、蓮池(はすのいけ)(現:佐賀県佐賀市)を本拠地とした外様の中藩。寛永年間、佐賀藩主・鍋島勝茂が3男直澄(なおすみ)に5万2600石余を分知して成立。明治の廃藩置県まで存続した。

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