分知(読み)ぶんち

百科事典マイペディアの解説

分知【ぶんち】

江戸時代,大名旗本・給人の知行を分割・相続すること。分地とも記す。将軍または大名から所領を与えられている武家のうち500石(こく)以上ほどの家では家名を永く残すために,所領を分与し,分家を興した。この場合,将軍や大名に公認されて大名・旗本・藩士として取り立てられ,宛行状(あてがいじょう)を公布されるのが狭義の分知で,公布されない場合を内分(うちわけ)という。内分は本家に対して半独立で,断絶しても分知家は所領を没収されるが,内分は本家に返されるという相違などがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぶんち【分知】

所領の一部を親族に分与することを指し,分地とも書く。ことに,江戸時代武士は上級領主(将軍または大名)より所領を宛行(あてが)われたが,500石位以上の所領を有する武士は家名永続のため分家を創出するのが一般的であった。その際自己の所領の一部を分与し,独立した武士として幕府や藩に仕えさせるが,この分家を分知配当による分家という。分知には2種類あり,その一つは上級領主に公認されて正式に大名,旗本,藩士に取り立てられ,所領の宛行状を交付される場合と,上級領主に公認されながらも宛行状を交付されない場合とがある。

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大辞林 第三版の解説

ぶんち【分知】

江戸時代、大名・旗本が知行所を親族で分割相続すること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

分知
ぶんち

知行(ちぎょう)を分与すること。江戸時代、大名・旗本・家臣の領地(知行地、給地)は単独相続が原則で、分割相続(分知)は幕府・領主が許可した場合のみ可能であった。[編集部]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぶん‐ち【分知】

〘名〙 江戸時代、知行を子弟に分けること。大名や旗本・給人の知行(所領)を分割相続すること。
※葉隠(1716頃)五「公儀の御三家・他方の分知とはちがひ申候」

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