蓮華心院跡
れんげしんいんあと
双ヶ丘の南西麓、京都市右京区常盤古御所町辺りにあった寺。「山城名勝志」に「今常盤村内ニ古御所ト云所アリ。仁和寺御室近世迄此所ニ坐ス耳ニアラス、八条女院ノ坐シケル常盤殿モ此所ナルヘシ」とある。常盤殿は鳥羽天皇の皇女八条女院
子内親王の山荘であった。「平家物語」巻一に「八条女院の仁和寺の常葉殿にわたらせ給ふに」との記載がある。女院はのちにこれを寺に改め、蓮華心院と号した。「吉記」承安四年(一一七四)二月二三日条に「今日八条院常磐辺、建立精舎、令供養給、仁和寺法親王為御導師(中略)法皇有臨幸兼日渡御法金剛院、自彼院所幸也、公卿・殿下及右大臣已下十有余輩参仕」とあり、このとき落慶供養が行われた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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