蔚山町懸(読み)うるさんまちがかり

日本歴史地名大系 「蔚山町懸」の解説

蔚山町懸
うるさんまちがかり

[現在地名]熊本市しん町一丁目・同三丁目

新一丁目筋の西側に並行して南北に走る通りの町人町。南は新二丁目筋が続き、西側は桶屋おけや町・新魚屋しんうおや町・上職人かみしよくにん町・新細工しんさいく町に隣接する。一般には蔚山町一町を一懸とするが、この道筋を一・二・三丁目、あるいは上ノ丁・下ノ丁・八百屋やおや町と三町に分ける場合もある。町名文禄・慶長の役の後、朝鮮の蔚山から連れてきた人々を住まわせたことに由来すると伝えるが、詳細不明。御花畑御奉行所日記抄出(熊本大学蔵)によれば、延宝四年(一六七六)蔚山町の町人呉服・糸綿・細物・荒物・絹物などを商売してきたが、一〇年前から旅商人の振売のため商売が不振になり、空屋敷も多くなったため、それを売物持参の者の宿にしたいという願いが出され、許可されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android