蔭付の民(読み)いんぷのたみ(その他表記)yin-fu zhi min; yin-fu chih min

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蔭付の民」の意味・わかりやすい解説

蔭付の民
いんぷのたみ
yin-fu zhi min; yin-fu chih min

中国で,豪族など有力者に身を寄せて,その庇護のもとに生活する無戸籍の民。本来戸籍につけられていた民衆 (編戸の民) が,飢饉戦乱などにより,独立した生活が営めなくなり,その郷里もしくは流寓地で有力者のもとに入ったために生じたもの。編戸の民の減少国家経済危機をもたらすため,国家はしばしば蔭付の民を摘発し,戸籍につけようとした (→土断 ) 。しかし六朝時代には,国家自体が難民救済するだけの力がないと判断した際,編戸の民が有力者の蔭付の民となるのを容認する場合もあった。

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