薄綿(読み)ウスワタ

デジタル大辞泉 「薄綿」の意味・読み・例文・類語

うす‐わた【薄綿】

着物に薄く綿を入れたもの。薄綿入れ。
もめん綿と布の間に薄く引き延ばしてかぶせる真綿。引き綿。

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精選版 日本国語大辞典 「薄綿」の意味・読み・例文・類語

うす‐わた【薄綿】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 着物に綿を薄く入れること。また、その着物。薄綿入れ。
    1. [初出の実例]「わがもとの薄わたは、むつかしう、何のあるにか、かゆき所もいでくる衣なればぬぎ置きて」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一)
  3. 着物に薄く入れた綿。
    1. [初出の実例]「蒲(がま)の薄綿が透いて見える葛の衣服ばかりで居る」(出典武蔵野(1887)〈山田美妙〉中)
  4. もめん綿の上に薄く引き延ばしておおった真綿。引き綿。
    1. [初出の実例]「油屋絹の諸織(もろをり)をけんぼう染の紋付、袖口薄綿(ウスワタ)にしてみつ重ね」(出典:浮世草子日本永代蔵(1688)五)

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