日本歴史地名大系 「薩摩藩調製図」の解説
薩摩藩調製図
さつまはんちようせいず
一枚(四八×九九センチ)
原本 県立図書館東恩納寛惇文庫
解説 東恩納が東京で入手した近世の琉球国図。沖縄島および周辺離島の各間切・島を赤・青・黄・緑・黒・桃色の六色で色分けし、王城・嶽々・旧城・村村・三府差別・山方切・海方切・道筋・川筋・番所・火立所を記号で表示し、杣山の管轄や地先の島々の所属などを記載。乾隆大御支配(元文検地、一七三七―五〇年)の後に作成された間切針図などを基に一八世紀末に王府が調製したと考えられる。琉球国惣絵図(間切集成図)を縮小し、一枚にまとめた巻子本。縮尺は一二万分の一。なお名称から薩摩鹿児島藩で調製されたかのような誤解を招くので、琉球国惣絵図と称するのが妥当と思われる。琉球国絵図史料集第三集に収載。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報