薬師通夜物語(読み)やくしつやものがたり

改訂新版 世界大百科事典 「薬師通夜物語」の意味・わかりやすい解説

薬師通夜物語 (やくしつやものがたり)

仮名草子作者不明。1643年(寛永20)刊。1巻。別名に《福斎物語》《鼠物語》《寛永飢饉物語》がある。福斎という医者が,因幡(いなば)堂に通夜したとき,薬師の十二神が寛永18年から20年までの全国の飢饉につき話し合っていたが,やがて薬師が現れ,それは人間のおごりが原因であると説明し,天道に憎まれぬようにせよと結論する。見聞記として寛永の飢饉状況がくわしく記されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 野田

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む