薬研丁(読み)やげんちよう

日本歴史地名大系 「薬研丁」の解説

薬研丁
やげんちよう

[現在地名]中央区天神てんじん二丁目

鉄砲てつぽう町の東に筋違いで続く東西の通りの両側町。武家町で、東西は七九間四尺五寸。北は薬院やくいん堀端、南は小烏こがらす馬場、町の東端突当りに真言宗吉祥きつしよう院がある(以上、福岡博多近隣古図)吉祥院は南に隣接する警固けご宮の神宮寺で、開山の尊秀は黒田長政による福岡城築城の際に地鎮祭を執行したという(続風土記)。「筑前名所図会」では「薬院薬ママ丁」とみえ、町の景観が部分的に描かれる。宝永分限帳(集成)に「鉄炮町」の北側としてみえる八軒・一寺のうち沢木藤右衛門屋敷からの四軒が薬研丁北側、南側の一一軒のうち川越正右衛門からの六軒が薬研丁南側の範囲と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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