藤井貞幹(読み)ふじいさだもと

改訂新版 世界大百科事典 「藤井貞幹」の意味・わかりやすい解説

藤井貞幹 (ふじいさだもと)
生没年:1732-97(享保17-寛政9)

江戸中期の考証学者。京都の人。藤貞幹(とうていかん)とも。僧家に生まれ僧籍に入ったが,のち還俗。字は子冬,通称叔蔵。号は無仏斎,蒙斎,好古など。姓は藤原ともいわれる。儒学,国学,和歌雅楽書道篆刻,金石文などを学ぶ。考証を得意とし,最も有職故実学に精通する。壮年より宮中に奉仕し,有職故実家高橋宗直,裏松固禅らの業を助ける。《伊勢両大神宮儀式帳考註》《好古襍記》《古瓦譜》など著書多数にのぼる。また考古学的方法によって古代の文化を考察した著作《衝口発(しようこうはつ)》が国学者を刺激し,本居宣長が《鉗狂人(けんきようじん)》を著してこれに反駁したことは有名。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤井貞幹」の意味・わかりやすい解説

藤井貞幹
ふじいていかん

藤貞幹」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android