朝日日本歴史人物事典 「藤原貴子」の解説
藤原貴子
生年:延喜4(904)
平安中期の保明親王(醍醐天皇の皇子)の妃。藤原忠平の娘。延喜年間(901~23),東宮であった保明親王に仕え,御匣殿別当となる。延長1(923)年親王が没したのち,承平1(931)年飛香舎に入り,天慶1(938)年尚侍となり,従三位に叙せられた。8年正三位に進み,死後正一位を贈られた(一説に従一位)。親王の没後,貞節を守り,父忠平に孝を尽くすなど,その徳に報いての贈位であったと伝えられる。
(谷口美樹)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報