藤原貴子(読み)ふじわらのきし

朝日日本歴史人物事典 「藤原貴子」の解説

藤原貴子

没年:応和2.10.18(962.11.17)
生年延喜4(904)
平安中期の保明親王(醍醐天皇皇子)の妃。藤原忠平の娘。延喜年間(901~23),東宮であった保明親王に仕え,御匣殿別当となる。延長1(923)年親王が没したのち,承平1(931)年飛香舎に入り,天慶1(938)年尚侍となり,従三位に叙せられた。8年正三位に進み,死後正一位を贈られた(一説に従一位)。親王の没後,貞節を守り,父忠平に孝を尽くすなど,その徳に報いての贈位であったと伝えられる。

(谷口美樹)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤原貴子」の解説

藤原貴子 ふじわらの-きし

904-962 平安時代中期,保明(やすあきら)親王の妃。
延喜(えんぎ)4年生まれ。藤原忠平の長女。延喜18年東宮にはいる。親王の没後,御匣殿(みくしげどのの)別当となり,飛香舎(ひぎょうしゃ)にうつる。天慶(てんぎょう)元年(938)尚侍。小一条尚侍とよばれた。応和2年10月18日死去。59歳。贈従一位。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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