藪之内町(読み)やぶのうちちよう

日本歴史地名大系 「藪之内町」の解説

藪之内町
やぶのうちちよう

上京区下長者町通新町西入

東西一町、南北二町余の地。町の北寄りを東西に下長者町しもちようじやまち(旧鷹司小路)が通り、南は下立売しもたちうり(旧勘解由小路)、東は新町しんまち(旧町尻小路)、西は西洞院にしのとういん(旧西洞院大路)

平安京の条坊では、左京一条三坊一保二町と同二保三町の地で、平安中期以降は近衛大路町尻このえおおじまちじり小路西の地。平安前期、二町は「左衛門督」、三町は「修理職町」の地(拾芥抄)

中昔京師地図によれば中世下御霊しもごりよう神社があったが、天正一八年(一五九〇)豊臣秀吉の都市改造政策で京極春日きようごくかすがの南(現中京区)へ移った(坊目誌)。応永三二年(一四二五)一一月一〇日の酒屋交名(北野天満宮史料)によれば酒屋が二軒あった。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図には、北の下長者町通沿いを「下長石町」、出水でみず通以北の東側を「下総町」、西側を「上舛屋町」、出水通沿いを「出水通御霊横町」、出水通以南の東側を「奈良屋町」、西側を「ひし屋町」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android