蘇我安麻呂(読み)そがのやすまろ

朝日日本歴史人物事典 「蘇我安麻呂」の解説

蘇我安麻呂

生年生没年不詳
7世紀後半の豪族。蘇我連子の子。蘇賀安麻侶とも書く。天智天皇の皇太弟大海人皇子(のちの天武天皇)に好意を持ち,大海人皇子が病と称して皇位継承を固辞し,出家して吉野(奈良県吉野町)に入るきっかけを作った。『続日本紀』天平1(729)年8月に載せる子の石川石足の薨伝では,安麻呂は少納言小花下。安麻呂は石川氏と改め,奈良時代に至り次々と高官を輩出し,蘇我氏本流となった。

(橋本義則)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「蘇我安麻呂」の解説

蘇我安麻呂 そがの-やすまろ

?-? 飛鳥(あすか)時代の官吏
蘇我連子(むらじこ)の子。天智(てんじ)天皇10年(671)病気がおもくなった天皇が弟の大海人(おおあまの)皇子(天武天皇)を宮中によんだときに使者となり,皇子に慎重に行動するよう忠告した。皇子は天皇の底意を察して皇位を固辞し,出家して吉野にしりぞいた。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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