虎居村(読み)とらいむら

日本歴史地名大系 「虎居村」の解説

虎居村
とらいむら

[現在地名]宮之城町虎居・虎居町・轟町とどろまち西新町にししんまち旭町あさひまち

川内せんだい北西岸、宮之城郷屋地やち村の北西にある。北西から海老えのか川が南東へ流下し、川内川に入る。村名は虎井とも書かれた。享徳元年(一四五二)島津氏によるけどう検田の際、閏八月中に「虎井」などの検田が実施された(寛正五年「平徳重覚書」町田氏正統系譜)。中世の虎居は川内川対岸屋地地区の同川曲流部に築かれていた虎居城一帯をも含み、川内川両岸域を占めていたと考えられる。「答院記」「宮之城記」には、長禄三年(一四五九)二月七日、平(渋谷)徳重の息女が侍女七人と虎居城西方の川内川の瀬で舟遊中全員が溺死し、その瀬は八丈瀬はつじよがせ(現八女瀬)と名付けられたと伝える。

天正八年(一五八〇)虎井など答院一二ヵ村が島津歳久領となった(島津歳久系図)。文禄元年(一五九二)歳久は豊臣秀吉の命で自刃させられ、同四年北郷長千代丸(忠能)答院が与えられた(北郷氏系図)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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