虚実皮膜(読み)キョジツヒニク

デジタル大辞泉 「虚実皮膜」の意味・読み・例文・類語

きょじつ‐ひにく【虚実皮膜】

《「きょじつひまく」とも》近松門左衛門芸術論で、芸の真実は虚構現実との微妙なはざまにあるとするもの。穂積以貫ほづみいかん聞き書きによるとされる「難波土産なにわみやげ」(三木平右衛門貞成著)の発端に紹介されている。

きょじつ‐ひまく【虚実皮膜】

きょじつひにく(虚実皮膜)

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精選版 日本国語大辞典 「虚実皮膜」の意味・読み・例文・類語

きょじつ‐ひにく【虚実皮膜】

  1. 〘 名詞 〙 ( 浄瑠璃作者近松門左衛門の芸術論で ) 芸術は、虚構と事実との微妙な間にあるとするもの。穂積以貫の「難波土産‐発端」に「近松答曰〈略〉芸といふものは実と虚との皮膜の間にあるもの也〈略〉舞台へ出て芸をせば慰になるべきや。皮膜の間といふが此也。虚にして虚にあらず実にして実にあらずこの間に慰が有たもの也」と紹介され、日本文芸史における虚構論の先駆とされる。虚実ひまく。

きょじつ‐ひまく【虚実皮膜】

  1. 〘 名詞 〙きょじつひにく(虚実皮膜)

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四字熟語を知る辞典 「虚実皮膜」の解説

虚実皮膜

(浄瑠璃作者近松門左衛門の芸術論で)芸術は、虚構と事実との微妙な間にあるとするもの。

[解説] 穂積以貫の「なに土産みやげ―発端」に「近松答曰〈略〉芸といふものは実と虚との皮膜の間にあるもの也〈略〉舞台へ出て芸をせば慰になるべきや。皮膜の間といふが此也。虚にして虚にあらず実にして実にあらずこの間に慰が有たもの也」と紹介され、日本文芸史における虚構論の先駆とされます。「きょじつひまく」とも読みます。

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