虞芮の訴え(読み)グゼイノウッタエ

デジタル大辞泉 「虞芮の訴え」の意味・読み・例文・類語

ぐぜい‐の‐うったえ〔‐うつたへ〕【×芮の訴え】

互いに自己利益を主張して訴えること、また、自己の非を悟り訴えを取り下げることのたとえ。
[補説]昔、中国で虞・芮の2国が田を争い、周の文王裁決を求めて周に行ったところ、周では、耕す者はあぜを譲り合い、道行く者は道を譲り合っているのを見て、恥じて訴えをやめたという、「史記」周本紀の故事から。

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精選版 日本国語大辞典 「虞芮の訴え」の意味・読み・例文・類語

ぐぜい【虞芮】 の 訴(うった)

  1. ( 中国周代、虞と芮の二国が田を争って決しないので、周の西伯(文王)の決裁を仰ごうと周の国に行ったところ、耕す者は畔(あぜ)を譲り、行く者は道を譲りあうのを見て恥じ、争いをやめて田を譲りあったという「史記‐周本紀」の故事から ) 互いに自己の利益を主張して訴えること、また、互いに自己の非を悟って訴訟を取り下げることのたとえ。
    1. [初出の実例]「理非を決断せられしかば、虞芮(グゼイ)の訴(ウッタヘ)忽ちに停(とどま)って」(出典太平記(14C後)一)

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