蠲符(読み)ケンプ

デジタル大辞泉 「蠲符」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぷ【×蠲符】

律令制で、課役免除を認めた太政官符。有位者・官人僧侶など課役を免除される扱いの者が、初めてその身分を得たときに与えられる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「蠲符」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぷ【蠲符】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「蠲」は除く意 ) 令制下で、一国内の課役免除者を記入した太政官符。有位有官者、僧侶など課役の免除資格のある者の名を列挙した官符を国司に与え、国司はこれによって課役免除の手続きをとる。課役免除者を勘籍人という。→蠲免(けんめん)
    1. [初出の実例]「凡応者、皆待蠲符〈謂。蠲除課之符也〉至。然後注免」(出典令義解(718)賦役)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android