精選版 日本国語大辞典 「行ける」の意味・読み・例文・類語
い・ける【行】
- 〘 カ下一 〙 ( 「いく(行)」の可能動詞 )
- ① 行くことができる。
- ② することができる。やっていくことができる。特に、うまくできる。じょうずにやれる。→いけもしない。
- [初出の実例]「それ、渋と脂とに固まる松。いけるものじゃない」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)二)
- 「学位は持っちゃ居らんけれど、独逸のいけるのは僕が知ってるからね」(出典:婦系図(1907)〈泉鏡花〉前)
- ③ なかなかいいものである。多く、美しい、おいしい、すばらしいなどの意に用いる。→いけもしない。
- [初出の実例]「『すかねヱ子だがねヱ』『まだなれねヱからさ』『いけるのじゃねヱ』」(出典:洒落本・辰巳之園(1770))
- 「鱧の皮、細う切って、二杯酢にして一晩ぐらゐ漬けとくと、温飯(ぬくめし)に載せて一寸いけるさかいな」(出典:鱧の皮(1914)〈上司小剣〉四)
- ④ 酒が、相当の量飲める。また、食物が相当の量食べられる。→いける口。