表徳(読み)ヒョウトク

デジタル大辞泉 「表徳」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐とく〔ヘウ‐〕【表徳】

徳行善行を世に広く知らせること。彰徳。「表徳碑」
表徳号」の略。
看板にする酒の―はきまったし」〈万太郎・続末枯

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精選版 日本国語大辞典 「表徳」の意味・読み・例文・類語

ひょう‐とくヘウ‥【表徳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 徳をあらわすこと。徳行・善行を世間に知らせること。彰徳。また、仏教では積極的に一切のものの真実の姿を直接明らかにして、真実の智慧を得させること。これに対し、消極的に誤った考えを否定して真実の智慧を得させることを遮情(しゃじょう)という。
    1. [初出の実例]「天津管麻〈遍照牟尼之一字金輪之表徳也。摧魔怨敵之三摩耶形之躰相也〉」(出典:中臣祓訓解(12C後))
    2. [その他の文献]〔顔氏家訓‐風操〕
  3. ひょうとくごう(表徳号)」の略。
    1. [初出の実例]「今様の男にて、表徳(ヒャウトク)をば八橋といひける者あり」(出典:洒落本・風俗八色談(1756)四)
    2. [その他の文献]〔蘇軾‐減字木蘭花贈勝之詞〕
  4. ( ━する ) 表徳号をつけること。
    1. [初出の実例]「自然と誹躰なる事を感じおもはれけるにや、素觴子と表徳せられたり」(出典:俳諧・鳥のみち(1697)上)

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