袖下(読み)そでした

精選版 日本国語大辞典 「袖下」の意味・読み・例文・類語

そで‐した【袖下】

〘名〙
和服の八口(やつくち)から袖の下端まで。また、その長さ。
※評判記・色道大鏡(1678)三「袖下(ソテシタ)・袖のなりは時のはやるにしたがふべし」
② 袖の底の部分。袖の下端。
浮世草子日本永代蔵(1688)五「袖下(ソデシタ)につぎのあたりし布子に」
③ 人に隠して内密に物を贈ること。また、その金品。わいろ。袖の下。
※浮世草子・好色盛衰記(1688)五「なじみかさなり、後家の袖下(ソテした)から、何にも成物、大分もらひて」
④ (③から転じて) 内密。ないしょ。
浄瑠璃薩摩歌(1711頃)中「昔も今もかはらぬか、かの袖下のいひかはし」
洋服で、脇の下の袖付けの位置から袖口までの部分。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「袖下」の意味・読み・例文・類語

そで‐した【袖下】

和服で、袖の下端の部分。袖底。
洋服で、わきの下の袖付けの位置から袖口までの部分。
袖丈そでたけのこと。
「―九寸に足らず」〈浮・一代男・二〉
袖の下」に同じ。
「後家の―から、何にも成る物、大分もらひて」〈浮・好色盛衰記・一〉
内密。ないしょ。
「昔も今もかはらぬか、かの―のいひかはし」〈浄・薩摩歌〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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