西万木村(読み)にしゆるぎむら

日本歴史地名大系 「西万木村」の解説

西万木村
にしゆるぎむら

[現在地名]安曇川町西万木・末広すえひろ

東万木村の西にあり、東万木村と同じく万木の森から起こった地名。建武二年(一三三五)五月二二日の沙弥道観等田地寄進状(朽木文書)に「江州西万木郷」とみえ、郷内一〇条八里一六坪の田地一反が太山たいさん寺奥院念仏田として寄進されている。その後、同地は大破した奥院坊舎の修理費用などの目的で、朽木貞高に売渡されている(応仁二年一二月日「太山寺奥院高勝田地売券」同文書)。室町期には京都北野社が当郷地頭職を領有しており(年月日未詳「北野社社領目録写」北野神社古文書)、「北野社家日記」長享二年(一四八八)正月二〇日条によると、前年一二月二九日に幕府は、文明一八年(一四八六)押領された田中たなか郷および西万木の地頭職を同社へ返付することを佐々木田中四郎貞信に命じている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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