日本歴史地名大系 「西向村」の解説 西向村にしむきむら 福島県:田村郡常葉町西向村[現在地名]常葉町西向常葉村の西、西流する大滝根(おおたきね)川沿いに都路(みやこじ)街道が横断する。村名は常葉村の西隣にあり、地形上も西向きに傾斜していることによるとみられる。縄文時代後期の石斧などを出土する下(しも)ノ内(うち)・西美田(さいみだ)遺跡などがある。永禄一一年(一五六八)七月吉日の熊野山新宮年貢帳(青山文書)にみえる「三段 三百文 いたはし」は、字板橋(いたばし)に比定され、天正一八年(一五九〇)一〇月九日の熊野新宮領差出帳(片倉文書)にも「いた橋分 三反 此内三百文」とみえ、紀州熊野新宮の年貢地となっていた。近世初頭まで常盤郷に含まれ、記録上独立して表れないが、字米粉原(こめごはら)地内に西向城跡があり、郭・土塁・腰郭などの遺構がみられ、城主真城宮内少輔宗吉は永禄元年没落したという(常葉町史)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by