西宮秀(読み)にしみや・ひで

朝日日本歴史人物事典 「西宮秀」の解説

西宮秀

没年:大正1.12.31(1912)
生年天保5.8.10(1834.9.12)
幕末期の水戸藩奥女中。水戸藩の学者西野宣明 の娘として江戸に生まれる。水戸藩主徳川斉昭の夫人貞芳院に仕え,安政大地震(1855)や幕末期の水戸藩の動乱を奥女中の目を通して日記に綴る。維新後,一庶民となり,芸者置屋や貸布団屋などして家族を養い,才覚勇気を持って生きた回想録を残している。<著作>『落葉の日記』<参考文献>柴桂子「近世女たちの災害記録」(『江戸期おんな考』創刊号)

(柴桂子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「西宮秀」の解説

西宮秀 にしみや-ひで

1834-1912 幕末-明治時代の女性。
天保(てんぽう)5年8月10日生まれ。西野宣明の娘。常陸(ひたち)水戸藩の奥女中として藩主徳川斉昭(なりあき)の夫人吉子につかえる。維新後,生活困窮のため周囲反対をおしきって貸布団屋,芸者置屋をいとなんだ。幕末混乱期の水戸藩の動向をしるした回想録「落葉の日記」をのこす。大正元年12月31日死去。79歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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