日本歴史地名大系 「西山郷」の解説 西山郷にしやまごう 和歌山県:東牟婁郡北山村西山郷北山川とそれに流入する尾川(おがわ)川・川畑(かわばた)川に沿った地を、近世、西山郷とよんだ。「続風土記」によれば大沼(おおぬま)村・下尾井(しもおい)村・小松(こまつ)村・竹原(たけはら)村・七色(なないろ)村と、現三重県熊野市に属する花知(はなじり)村・長井(ながい)村・粉所(こどころ)村・赤倉(あかぐら)村・尾川村、同県南牟婁郡紀和(きわ)町に属する平谷(ひらだに)村・長尾(ながお)村・赤木(あかぎ)村・小森(こもり)村の一四村が西山郷に含まれ、郷名は北山(きたやま)郷(現三重県熊野市)の西に位置することによる。 西山郷にしやまごう 山梨県:中巨摩郡竜王町西山郷現竜王・竜王新町辺りに比定される。永禄四年(一五六一)の番帳の七六番に西山の禰宜がみえる。天文一二年(一五四三)三月一日の慈照(じしよう)寺宛と推定される武田晴信印判状(慈照寺文書)によると、「西山之郷中、慈照寺門前五」の棟別銭が免許されており、その後も慈照寺の所在地は西山之郷(天正一五年一〇月二八日「徳川家奉行証文写」同文書)・西山(天正一六年一〇月二六日「寺領年貢注文写」同文書)と記されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by