西岸強化(読み)せいがんきょうか(その他表記)westward intensification

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「西岸強化」の意味・わかりやすい解説

西岸強化
せいがんきょうか
westward intensification

太平洋大西洋など大洋海流系東西に対称的でなく,中心が西に偏していて,西側海岸の海流が東側海岸よりも著しく強いこと。黒潮メキシコ湾流などがこの例で,H.ストンメルらの風成海流理論によると,地球自転によって生じる転向力 (コリオリの力 ) が緯度によって異なるためと説明されている。

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世界大百科事典(旧版)内の西岸強化の言及

【海洋大循環】より

…図1は図4のbとcが交互に並んで複雑化されたものだと思えばよいが,よく見ると,図1の個々の循環(渦)は図4のb,cとは大きな違いがある。それはどの渦も西側に東側より強い流れが存在することで,これを循環(海流)の西岸強化という。例えば太平洋にあてはめると一番上の渦の西側を南向きに流れている西岸境界流が親潮であり,その下を北向きに流れている西岸境界流が黒潮に相当する。…

※「西岸強化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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