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風成海流 ふうせいかいりゅうwind-driven current

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

風成海流
ふうせいかいりゅう
wind-driven current

吹送流と同じく,風の応力によって起る海流。吹送流は比較的小規模な現象に対して用い,大規模な風による海流に対しては,風成海流の語が用いられる。

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デジタル大辞泉の解説

ふうせい‐かいりゅう〔‐カイリウ〕【風成海流】

一定の方向に吹く風の力によって生じる吹送流(すいそうりゅう)のこと。特に、大規模な海洋の循環となっている場合にいうことが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

風成海流
ふうせいかいりゅう
wind-driven current

風(の接線応力)によって駆動される海流。基本としては吹送流とそれによって生じた海面傾斜による傾斜流の和である。海流を駆動する要因は、海面を出入りする熱量と風の応力であるが、両者による海流は複雑に関係し合っているため、現実の海流のうち、風成海流が占める割合を論ずることはできない。1950年前後に、駆動力として風の力だけを考えた研究が数多く行われ、ある程度は現実の海流を説明できたので、風成海流論が華やかであった。しかし、熱の効果を無視し、風成海流だけを考えると、たとえば黒潮の流速は観測から推測される値の10分の1程度にすぎない。この理論では広い太平洋の西の縁を流れる黒潮が狭い大西洋の西の縁を流れる湾流よりも強くなるはずであるが現実には逆である、など、多くの点で風成海流は現実の海流とは違う。赤道海域など風が重要な海域もあるが、今日では、風成海流という語は、風の力だけを考えたら、どのような運動が起きるだろうか、という、むしろ思考実験的な研究に用いられることが多い。[高野健三]

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