西彼町(読み)せいひちよう

日本歴史地名大系 「西彼町」の解説

西彼町
せいひちよう

面積:六八・四九平方キロ

西彼杵半島の北東部に位置し、北部から東部にかけて大村湾に面する。南部は琴海きんかい町、南西部は大瀬戸おおせと町、北西部は西海さいかい町に接し、北部は針尾はりお瀬戸を挟んで佐世保させぼ市と接している。北部で浦郷うらごう一帯が張出し、東部に突き出した半島状地形により大きな湾入が形成される。大明寺だいみようじ川・鳥加とりか川・柚子ゆす川・綿打わたうち川など多くの河川がこの入江に注ぎ込む。北部に風高かぜのたか(二八八・五メートル)、南部にからす(一七二メートル)樫井かしい(四〇一・六メートル)、東部にみね(一六五・三メートル)などの山嶺が連なり、海岸部まで迫っている。海岸部はさらに大小の入江や崎が入組み、沖の島々を合せて多様な景観を呈し、大村湾県立公園のうちとなっている。大村湾側を国道二〇六号が通るほか、西部を主要地方道の大瀬戸―西彼線が通る。針尾瀬戸に西海橋が架かる。

町域東部のかめ岳は石器時代の主たる石材である黒曜石の原産地として知られ、北部の小迎こむかえ遺跡や中央部の白似田しらにたなどからは旧石器や縄文時代の遺物が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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