西沖遺跡(読み)にしおきいせき

日本歴史地名大系 「西沖遺跡」の解説

西沖遺跡
にしおきいせき

[現在地名]大山田村広瀬 西沖・北芝

標高二四三メートルの服部はつとり川上位河岸段丘に位置する。遺跡の南背後には標高五〇〇メートルの山々が連なり、遺跡の前には比高約二二メートルの下位段丘が続く。昭和五五年(一九八〇)に発掘調査が行われ、古墳時代から奈良時代にかけての時期と平安時代後期を中心に室町期に及ぶ重層遺跡であり、二つの時期の集落跡が確認された。古墳時代終末期から奈良時代前期の竪穴住居は八〇戸を数え、数回の重複が認められ、継続して人々が住んでいたことが知られる。古墳時代の住居帯状に並び、奈良時代では広場のような機能をもつ空白地帯を取囲むように建てられている。規模は一辺六メートル以上、一辺五メートル前後、一辺四メートル以下の三種の住居に分けられ、時代が下るにつれ小型化する傾向がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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