西河岸町（読み）にしがしちよう

日本歴史地名大系

西河岸町
にしがしちよう

• 東京都：中央区
• 旧日本橋区地区
• 西河岸町

[現在地名]中央区八重洲（やえす）一丁目・日本橋一丁目

日本橋から西の一石（いちこく）橋にかけての南側、日本橋川に並行する街路に沿う東西に細長い片側町。西は江戸城の濠、東は通（とおり）一丁目。町名は日本橋の西にあることに由来する。街路の北側はすべて西河岸とよばれる河岸地で土蔵が並び、町家は南側に立並んでいた。西河岸は榑木屋が多かったことから榑木（くれき）河岸と俗称された（江戸惣鹿子名所大全）。東半は東（ひがし）河岸、西半は西河岸とよばれた（寛永江戸図）。日本橋南詰の西側一画は砥石店（といしだな）、砥河岸とも俗称され、砥石屋が多くあった（江戸鹿子）。西河岸町のほぼ中央を通り、日本橋通と外堀のほぼ中間を同通に並行して、日本橋川から京橋川まで南北に貫通させた街路は西中（にしなか）通と俗称された。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」