デジタル大辞泉 「中通り」の意味・読み・例文・類語
なか‐どおり〔‐どほり〕【中通り】
1 本通りと裏通りとの間の通り。「
2 上等と下等の中間。中等。
「―の侍衆一人、是は香の物ばかりでよし」〈浄・西王母〉
3 「中通り女」の略。
「―の女は経帷子を縫ふなど」〈浮・懐硯・二〉
4 遊里で、太夫の次の位の遊女。天神。
「―。天職をさしていふ」〈色道大鏡・一〉
福島県中央部、奥羽山脈と阿武隈高地にはさまれた地域をいう。福島市・二本松市・
福島県中央部の地域名。福島県を地勢をもとに東から浜通り,中通り,会津地方の3地域に分けた場合の地域名の一つで,東の阿武隈高地,西の奥羽山脈にはさまれ,大部分が阿武隈川と久慈川の流域に相当する。古くから関東と東北を結ぶ主要街道が通じ,仙道(せんどう)または山道(さんどう)とも呼ばれた。北から中通り低地と呼ばれる福島盆地,郡山盆地,本宮盆地,須賀川盆地,白河盆地が並び,また南部には久慈川の谷がある。東部には阿武隈高地西縁の丘陵地が続き,樹枝状谷が発達する。気候は浜通りに比べると内陸的で寒暖の差が大きく,会津地方よりは積雪が少ない。福島,二本松,郡山,須賀川,白河,田村の6市が含まれる。面積は5472km2で全県の約4割であるが,人口は全県の約6割に及ぶ。東北自動車道,東北本線,同新幹線が通じ,福島県の中心的地域となっている。
執筆者:大澤 貞一郎
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福島県の地域区分の一つ。県を東西に三区分し、阿武隈(あぶくま)高地から東を浜通り(はまどおり)、中央脊梁(せきりょう)山脈から西を会津(あいづ)とし、この中間にある地域を中通りとする。大きくみると北流する阿武隈川と南流する久慈川(くじがわ)の流域で、約100キロメートルの縦谷である。ただし実際の地域区分は行政区画に整合するように若干修正され、福島、二本松(にほんまつ)、本宮(もとみや)、郡山(こおりやま)、須賀川(すかがわ)、白河(しらかわ)、田村、伊達(だて)の8市と伊達、安達(あだち)、岩瀬、西白河、東白川、石川、田村の7郡からなる。古くから関東から東北への主要な交通路で、現在もJR東北本線、東北新幹線、国道4号、東北自動車道がほぼ並行して走っている。また県人口の半分を超える約120万人(2010)が居住する。内陸的な気候環境で、農業は多彩な展開を示し、工業生産も県総生産額のなかばを上回る。
[渡辺四郎]
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…一方,右岸では白河丘陵を東流した後,石川町北西で合流する社(やしろ)川,田村郡北部の水を集める大滝根川と移(うつし)川,川俣より北流する広瀬川,角田盆地の内川,雉子尾川などが本流に注ぐ。 本流に沿って,上流から白河,須賀川,郡山,本宮,福島,角田などの各盆地および河口付近の仙南平野と,それらの間の低い丘陵地や山地とが交互に配列しており,福島盆地以南では福島県の中通り低地帯をつくっている。本宮盆地より上流では洪積台地の発達が著しく,盆地床の標高は200m以上である。…
…【狐塚 裕子】
[3列の山地と低地]
福島県は,ほぼ南北に並列する三つの山地と三つの低地から形成されており,全体としては山地・丘陵地が広い。山地は東から阿武隈高地,奥羽山脈と飯豊(いいで)山地・越後山脈であり,太平洋とそれらの山地の間に,東から浜通り低地帯(浜通り),中通り低地帯(中通り)および会津地方の会津盆地・田島盆地が南北に並列している。阿武隈高地は大部分が標高1000m以下の高原状地形であり,高地内には樹枝状谷が発達する。…
※「中通り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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