西茂森町(読み)にししげもりまち

日本歴史地名大系 「西茂森町」の解説

西茂森町
にししげもりまち

[現在地名]弘前市西茂森一丁目・同二丁目の一部

城の南西に位置し、茂森しげもり町から長勝ちようしよう寺に至る東西道筋と、宗徳そうとく寺に至る道筋の寺院街。弘前台地の北端にあり、町内北側の新町あらまち坂で城西地域と連絡する。南は茂森新しげもりしん町・古堀ふるぼり町・古堀新割ふるぼりしんわり町と接する。

藩政時代には町内全体が長勝寺構ちようしようじがまえと称する軍事的な要衝で、茂森町との間には土塁と空堀がめぐらされていた(「津軽弘前城之絵図」内閣文庫蔵)。そのため町名は付されておらず、寛永末年頃の津軽弘前城之絵図(櫛引元三氏蔵)によれば、禅宗の長勝寺・耕春こうしゆん院のほか寺庵三四と町屋が六軒あるのみである。明治三年(一八七〇)の弘前図(八木橋文庫蔵)には、構の内側を西茂森町と記しており、明治維新後長勝寺構を称する必要がなくなってから町名が付けられたのであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android