見分(読み)みわく

精選版 日本国語大辞典 「見分」の意味・読み・例文・類語

み‐わ・く【見分】

[1] 〘他カ四〙 =みわける(見分)
源氏(1001‐14頃)幻「それともみわかれぬまてふりおつる御涙の」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒みわける(見分)

み‐わけ【見分】

〘名〙 有無当否可否真偽善悪などの判断識別弁別
狂歌・銀葉夷歌集(1679)神祇「ねぎ衆の髪ゆふ四手のもとゆひはそうめんそうめんにみわけなるかよ」
忘却の河(1963)〈福永武彦〉二「その一人一人に見分けをつけることは出来なかった」

み‐わ・ける【見分】

〘他カ下一〙 みわ・く 〘他カ下二〙 見て区別する。見て分ける。みわかつ。
平家(13C前)一一直垂と鎧をつねにきかふなれば、きと見わけがたかん也」

みえ‐わ・く【見分】

〘自カ四〙 区別して見える。見分けがつく。はっきりと見える。
紫式部日記(1010頃か)寛弘五年一一月一七日「その顔ども見えわかず」

みる【見】 分(ぶん)

見るだけで他には何もしないこと。
狂言記富士松(1660)「ことづかりまつなりとも、見るぶんなくるしうあるまひ、いそいでみせい」

みえ‐わか・る【見分】

〘自ラ下二〙 自然と区別がつく。
※枕(10C終)二七八「色の黒さ赤ささへみえわかれぬべきほどなるが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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