覚園寺境内(読み)かくおんじけいだい

国指定史跡ガイド 「覚園寺境内」の解説

かくおんじけいだい【覚園寺境内】


神奈川県鎌倉市二階堂にある鎌倉時代創建の寺院。真言宗泉涌寺(せんにゅうじ)派の寺院で、山号を鷲峰山(じゅぶせん)と称し、鎌倉に現存する中世寺院の一つとして、1967年(昭和42)に国の史跡に指定された。本尊薬師如来開基は北条貞時、開山は心慧智海(しんえちかい)で、鎌倉幕府執権・北条家歴代の尊崇を集めた。寺は相模国と武蔵国を結ぶ金沢街道から北に入った谷戸の奥に位置し、谷奥には開山塔・大燈塔の2基の宝篋印塔(ほうきょういんとう)があり、山の斜面には様々なやぐら(鎌倉特有の岩壁を刳()り抜いてつくった墓。主として鎌倉・室町時代の造営)が群在する。境内および周辺は自然環境が良好に保全され、都市化が進む以前の鎌倉の面影をよく残す寺の一つといわれている。JR横須賀線ほか鎌倉駅から湘南京急バス「大塔宮」下車、徒歩約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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