角度ゲージ(読み)かくどげーじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「角度ゲージ」の意味・わかりやすい解説

角度ゲージ
かくどげーじ

角度測定のための基準となるゲージで、ブロックゲージのように、いくつかのゲージを密着させ、必要な角度をつくりだす。角度ゲージには、ヨハンソンJohansson式とNPL式がある。ヨハンソン式は、49個または85個の板状片(約50×20×1.5ミリメートル)からなり、2個の組合せで10度から350度の角度を1~5秒とびにつくることができる。この方式は、測定面が小さく、多数のゲージが必要となるので、不便である。NPL式は、端面を平坦(へいたん)にラップ加工された、12から15個のくさび状のブロックから構成されている。これらを適当に組み合わせることにより、1秒または3秒とびに0度から90度近くまでの任意の角度を2~3秒の精度でつくりだすことができる。ヨハンソン式と比較すると、測定面が大きく、少数のブロックで広範囲の角度をつくれるので、測定、検査、工作物のセッティングなどに広く使うことができる。

[清水伸二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例