デジタル大辞泉 「言い遣る」の意味・読み・例文・類語 いい‐や・る〔いひ‐〕【言い▽遣る】 [動ラ五(四)]1 言って相手に伝える。伝言を使いや手紙で告げる。「用向きを―・る」2 (多く打消しの語を伴って用いる)言うべきことを、終わりまですっかり言う。言い尽くしてしまう。「弁のおもとといふに伝へさすれば、消え入りつつ、えも―・らねば」〈枕・九〇〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「言い遣る」の意味・読み・例文・類語 いい‐や・るいひ‥【言遣】 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙① 口頭、または書面で告げ知らせる。言ってやる。また、歌を詠んで送る。[初出の実例]「道守の問はむ答へを言将遣(いひやらむ)すべを知らにと立ちて爪(つま)づく」(出典:万葉集(8C後)四・五四三)「逢はじともいはざりける女の、さすがなりけるがもとに、いひやりける」(出典:伊勢物語(10C前)二五)② ( 多く打消の語を伴って ) すらすらとよどみなく言う。思いどおりに言う。[初出の実例]「涙にむせぶとすていひもやられず」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)③ 言い表わす。口に出して言う。④ 話して、鬱屈(うっくつ)した思いを晴らす。言って、気をまぎらわせる。[初出の実例]「あはれといひやるべきかたなきことなり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)竹河) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例