言ひ付く(読み)イイツク

デジタル大辞泉 「言ひ付く」の意味・読み・例文・類語

いい‐つ・く〔いひ‐〕【言ひ付く】

[動カ四]
言葉をかける。言い寄る。
「心かけて侍りけれど―・かむ方もなくつれなきさまに見えければ」〈後撰・恋二・詞書
男女が親しい間柄になる。
「その武蔵なむ後は返り事はして―・きにける」〈大和・一〇三〉
[動カ下二]いいつける」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言ひ付く」の意味・読み・例文・類語

いい‐つ・くいひ‥【言付】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
    1. 言葉をかける。話しかける。言い寄る。
      1. [初出の実例]「道にあへりける人の車に物をいひつきて」(出典:古今和歌集(905‐914)離別・四〇五・詞書)
    2. 男女が親しい間柄になる。関係ができる。
      1. [初出の実例]「のちはかへりごとはして、いひつきにける」(出典:大和物語(947‐957頃)一〇三)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙いいつける(言付)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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