デジタル大辞泉 「返り言」の意味・読み・例文・類語 かえり‐ごと〔かへり‐〕【返り言/返り事】 《「かえりこと」とも》1 使者が帰って報告すること。また、その言葉。「三年みとせに至るまで―申さざりき」〈記・上〉2 人からの手紙や歌などに対する返事。返答。返歌。「心まどはすやうに―したる、よからぬことなり」〈徒然・二三四〉3 人からの贈り物に対する返礼。おかえし。「ある人、鮮らかなるもの持て来たり。米よねして―す」〈土佐〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「返り言」の意味・読み・例文・類語 かえり‐ごとかへり‥【返事・返言】 〘 名詞 〙 ( 古くは「かえりこと」 )① 使いの者が帰って報告することば。[初出の実例]「大臣、使を以て報(かヘリコトまうし)て曰く」(出典:日本書紀(720)雄略即位前(図書寮本訓))② もらった手紙や和歌、また、質問に対する返事。[初出の実例]「翁(おきな)かしこまりて御返事申すやう」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))「書きなれたる手して、口とくかへり事などし侍き」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)③ 贈物の返礼。おかえし。[初出の実例]「ある人、あざらかなるものもてきたり、米(よね)してかへりことす」(出典:土左日記(935頃)承平五年二月八日) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例