言語野(読み)ゲンゴヤ

デジタル大辞泉 「言語野」の意味・読み・例文・類語

げんご‐や【言語野】

大脳皮質の、言語中枢のある領域。言語領。

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精選版 日本国語大辞典 「言語野」の意味・読み・例文・類語

げんご‐や【言語野】

  1. 〘 名詞 〙 大脳皮質で言語活動に関係する領域。→言語中枢。〔生命を探検する(1964)〕

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家庭医学館 「言語野」の解説

げんごや【言語野】

 ことばの理解や表現をつかさどる脳の部分を言語野(言語中枢(げんごちゅうすう))といい、前言語野(ぜんげんごや)、後言語野(こうげんごや)、上言語野(じょうげんごや)の3つの領域から成り立っています(図「大脳皮質の言語中枢(右大脳半球上部および側面)」)。
 前言語野は、運動性言語野ともいい、ことばを話す機能をつかさどっています。
 後言語野は、感覚性言語野ともいい、話しや文字の理解、書字の機能をつかさどっています。
 上言語野は、前言語野の機能を補助するはたらきをしていると考えられています。
 この3つの言語野は、神経でつながっていて、互いに協調しながらことばの機能を保っています。
 また、この3つの言語野は、右ききの人は左の大脳半球だいのうはんきゅう)に、左ききの人は右の大脳半球に存在するのが原則です。

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世界大百科事典(旧版)内の言語野の言及

【脳】より

…とくに空間的な位置,距離などの知覚に関与する。頭頂連合野から側頭連合野にかけて聴覚野をとり囲んで言語野がある。側頭連合野は眼で見たものの形状を知覚するなど,外界の事物の表象を生ずる働きがある。…

【左利き】より

…左脳と右脳はそれぞれ,体の反対側の半分の運動と感覚を支配しているだけでなく,認知や思考の働きに関して左脳と右脳とのかかわり方に比重の違いがある。言葉の意味を理解する領域(側頭・頭頂領域,感覚性言語野)は,大多数の人で左脳のほうが右脳より大きく,右脳に比べて神経細胞の数が多く,それがつくる回路網が複雑である。右利きの人では,この側頭・頭頂領域が左脳で広い者が64%,右脳で広い者が16%,左右脳で差がない者が20%であるが,左利きでは,左脳で広い者が22%,右脳で広い者が46%,左右脳で差がない者が32%となる(ゲシュウィントN.GeschwindとレビツキーW.Levitzky,1968)。…

※「言語野」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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