…この大帳について一般には単に目録のみを指すものとされるが,〈大帳内目録〉という用語例があり,おそらく目録に歴名をも付属させていたものであろう。この大帳を上進する京国の官人が大帳使であり,それはまた本来的に計帳使とも呼ばれた。この計帳制度も律令体制の弛緩にともない,9世紀を通じてしだいに衰退していった。…
…(1)日本古代の律令制のもとで,国衙(こくが)の政務などを報告するため,毎年定期に上京する4種の使者。朝集使(ちようしゆうし),大帳使(だいちようし)(計帳使とも),貢調使(こうちようし),正税帳使(しようぜいちようし)をさす。いずれも国司がその任にあたるが,朝集使のみ四等官にかぎられ,他は史生(ししよう)などの雑任(ぞうにん)でもよかった。…
※「計帳使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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