使い(読み)ツカイ

デジタル大辞泉 「使い」の意味・読み・例文・類語

つかい〔つかひ〕【使い/遣い】

(使い)
㋐人の用事を足すために、目的場所へ行くこと。また、その人。「母親の―で出かける」「お―に行く」
身分の高い人などが、用事を持たせて差し向ける人。使者。「―を立てる」「国王の―」
神仏の使者となる動物。つかわしめ。「稲荷大明神の―」
多く他の語と複合して用いる)
㋐使うこと。また、使い方。「―心地」「無駄―」
㋑普通の人では容易には扱えないものなどを、意のままに操ること。また、その人。「妖術ようじゅつ―」
召し使い。また、そばめ。
「御―とおはしますべきかぐや姫のえうじ給ふべきなりけり」〈竹取
費用
「これを道の―にして…国元へ帰して給はれ」〈浮・男色大鑑・二〉
[下接語]飯綱いづな使い神の使いかりの使いきん遣い銀遣い剣術使いたか遣い太刀遣い手品遣い手妻遣い二刀遣い人形遣い蛇遣い魔法使い召し使い(づかい)足遣い息遣い上目遣いおもて使いおん遣い仮名遣いかね遣い気遣い心遣い小使い小遣い言葉遣い小間使い声色こわいろ遣いこわ遣い下目遣い尻目しりめ遣い銭遣い空目遣い手遣い出遣い走り使い早使い人使い筆遣いふみ使い無駄遣い目遣い文字遣い指使い横目遣い両刀遣い
[類語]使者使節特使正使密使急使全権大使特命全権大使外出他出他行たぎょうお出かけお使い出払う家を空ける家を外にする出かける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「使い」の意味・読み・例文・類語

つかいつかひ【使・遣】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「つかう(使)」の連用形名詞化 )
  2. 他へ出かけてゆき、命令や口上を伝えたり、用事をたしたりすること。また、その人。使者。
    1. [初出の実例]「天飛ぶ 鳥も都加比(ツカヒ)そ たづがねの 聞こえむ時は 我が名問はさね」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. 「内より御つかひあり。三位のくらゐおくり給ふよし」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
    3. 「私はいそぎの使にまいる御めんなれ」(出典:虎明本狂言・二人大名(室町末‐近世初))
  3. 貴人の身の回りの世話などをする人。めしつかい。特に、そばめ。めかけ。
    1. [初出の実例]「御つかひとおはしますべきかくや姫のえうじ給ふべきなりけりと承て」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  4. 神仏に仕え、その命令などを伝えるという動物。つかわしめ。また、天使。
    1. [初出の実例]「鹿為春日神使」(出典:和漢三才図会(1712)三八)
  5. 用いること。また、用いる人。特に、術や法などをあやつる人。多く他の語の下につけて用いる。「魔法使い」「剣術使い」「人形使い」など。
  6. 金銭などを消費すること。また、消費するもの。費用。
    1. [初出の実例]「金子百両ありしを〈略〉是を道のつかひにして、源介殿を国元へかへしてたまはれと申置て」(出典:浮世草子・男色大鑑(1687)二)

づかいづかひ【使・遣】

  1. 〘 造語要素 〙 ( 動詞「つかう(使)」の連用形から ) 名詞について、それを使うこと、あるいは、その使いかたの意を示す。「気づかい」「心づかい」「筆づかい」「言葉づかい」など。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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