デジタル大辞泉
「詰腹」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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つめ‐ばら【詰腹】
- 〘 名詞 〙 ( 多く、「詰腹を切らせる」の形で用いる )
- ① 他から強いられて切腹すること。
- [初出の実例]「明日はやみやみとつめ腹を切ん事こそ口惜けれと涙をながし申されければ」(出典:大友記(17C前)芥田悪六兵衛武略之事)
- ② 強制的に辞職させられること。
- [初出の実例]「僕のやうな人間は絶対に詰腹的な辞表を書かないですむ人間なのだ」(出典:弔花(1935)〈豊田三郎〉)
- ③ 他から自分の意にそわないことを無理にさせられること。
- [初出の実例]「細君がタカヂヤスターゼを主人の前へ突き付けて是非詰腹を切らせ様とする」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の詰腹の言及
【切腹】より
…腹を切るのは苦痛も多く,致死も困難であるが,自分の真心を人に示すという観念,および戦場や人の面前で自殺するのにはもっとも目につきやすく,勇壮であるというところから,この部位が選ばれたのであろう。敗軍の将兵が捕らえられることをまぬかれるために行うことが多いが,主君への[殉死]のためにする追腹(おいばら),職務上の責任,世間の義理から人に迫られてやむなく行う詰腹(つめばら)などもあった。 刑罰としては中世末から行われたが,江戸時代に幕府・藩が採用し,武士のうち侍と呼ばれた上級武士に対する特別の死刑となった。…
※「詰腹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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