日本歴史地名大系 「大友記」の解説 大友記おおともき 一巻別称 九州治乱記・九州治乱物語成立 寛永年間写本 県立大分図書館・京都大学解説 大友義鎮時代を中心とした大友氏に関する歴史書で、帆足万里は本書の成立を寛永年間とする。大友家の歴史を記す前に「大友一家系図」として歴代家督の位階官途を列記し、次に大友家臣等を記しているのが特徴である。記事は参考になるものの、歴史事象の誤認・捏造などがあり、大友宗麟の女色・暴虐を誇大し、マイナス面を強調している。また内容は「豊筑乱記」と類似している。活字本 群書類従・大分県郷土史料集成戦記篇二 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
改訂新版 世界大百科事典 「大友記」の意味・わかりやすい解説 大友記 (おおともき) 豊後を本拠とした大名大友宗麟,義統(よしむね)の時代を中心に,大友氏の系図,大友氏の始祖能直の源頼朝落胤説,親世の九州探題就任説などを記した書。史料的価値は少ない。著者と成立時期については〈高橋記〉のもとになったと伝える〈治乱記〉は実は〈大友記〉の別名で,〈高橋記〉の奥書から著者存心和尚,成立は近世初期とする説があるが,同書との共通点は少なくこの説は成立しがたい。文章・内容からみて,近世中期に柳河藩関係者の手になったものであろう。《群書類従》合戦部,《大分県郷土史料集成》下に所収されている。→大友氏執筆者:木村 忠夫 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by