諸吉村(読み)もろよしむら

日本歴史地名大系 「諸吉村」の解説

諸吉村
もろよしむら

[現在地名]芦辺町諸吉・芦辺浦あしべうら

現町域の中央部東側に位置し、東部は玄界灘に臨む。西に高尾たかお山があり、八幡やはた半島の南は内海うちめとなる。この八幡浦と北部の入江に面する芦辺浦は当村に属し、壱岐八浦のうちとして平戸藩浦掛の支配を受け、在方の本村とは別に扱われる場合が多い。また芦辺浦の西の大石おおいし村のほか枝郷に今里いまざと村・青草津あおくさつ村・永坂ながさか村がある。正平二四年(一三六九)の壱岐神領図(壱岐史拾遺)では惣山方本宮ほんぐうの八幡大神の社領九四町のうちとして諸吉村とみえ、同年とされる壱岐国七社神領敷地定書(同書)では志佐氏の領知とする。永禄一〇年(一五六七)の壱岐国田帳(竹下家文書)に諸吉として二〇町七反三丈とみえ、三町九反余の帳六良左衛門ら二八人の給人に分給されている。朝鮮半島への出兵では平戸の松浦鎮信に従軍した壱岐城代松浦信実の軍勢のなかに当地の隈十良らがいたという(壱岐国続風土記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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