豆みそ(読み)まめみそ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「豆みそ」の意味・わかりやすい解説

豆みそ
まめみそ

大豆食塩原料としたみそ。大豆を蒸して丸めたみそ玉種麹(こうじ)をふりかけ、豆麹をつくる。豆麹ができたらこれを砕き、食塩水とともに桶(おけ)に漬け込み、約1年熟成させる。色は濃褐色でつやがあり、味は濃厚なうま味をもち、特有の渋味がある。豆みそは八丁みそ(三州(さんしゅう)みそ、三河(みかわ)みそ)、名古屋みそ、溜(たまり)みそなどがあり、愛知岐阜三重の3県特有のものである。

河野友美・山口米子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の豆みその言及

【みそ(味噌)】より

…今日のみその文字は平安末期成立の《扶桑略記》に初めて登場する。みそ玉醸造方式は現在の愛知,三重,岐阜の3県における豆みそ醸造に発展し,さらに米こうじあるいは麦こうじを加えて日本独自の米(麦)みそを創造することになった。工業的に生産されるようになったのは,江戸時代に入ってからで,1645年(正保2)に仙台伊達藩の〈御塩噌蔵〉で製造が開始された。…

※「豆みそ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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