豆本多(読み)マメホンダ

精選版 日本国語大辞典 「豆本多」の意味・読み・例文・類語

まめ‐ほんだ【豆本多】

  1. 〘 名詞 〙 近世の男子結髪法の一つ。髻(もとどり)をつめ、まげを小さく結ったもの。江戸中期にはしゃれた髪型として結ったが、後には老人の小さなまげもいう。
    1. 豆本多〈賤のをだ巻〉
      豆本多〈賤のをだ巻〉
    2. [初出の実例]「黒ばおりに大めうじまのおびまげのあたり少し匹豆本田にゆひ」(出典:洒落本・公大無多言(1781))

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世界大百科事典(旧版)内の豆本多の言及

【髪形】より

…流行したのは元文年間(1736‐41)で,幕府によって文金を鋳造した時期にあたったところからこの名が生まれ,根の高い急こう配の髻は辰松風と似ているが,二つ折れ形式からは趣が少し異なり,髷尻が出ず,垂直に頭上に立ち,髻の芯には竹の串を用いたといわれる。本多風とは,本多忠勝家中の武士の風から起こったと伝えられているもので,男髷が最後に定着した髷であり,そのため本多風の種類も数多く,ぞべ本多,豆本多,本多くずしなど多くの名称をのこしている。
[子どもの髪形]
 子どもの髪形は古代においては男女とも自然のままの垂髪形式で,奈良朝からは,この垂髪を男女とも肩で切りそろえ,これを振分髪といった。…

※「豆本多」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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