豊橋筆(読み)とよはしふで

事典 日本の地域ブランド・名産品 「豊橋筆」の解説

豊橋筆[文房具]
とよはしふで

東海地方、愛知県の地域ブランド。
豊橋市周辺地域で生産された毛筆。江戸時代後期の1804(文化元)年、京都筆師・鈴木甚左衛門が吉田藩の御用筆匠に迎えられたことに始まる。下級武士の副業として広まった。豊橋北部では、穂首原材料となる獣毛が容易に入手できた。混毛に水を用いて交ぜ合わせる練りまぜの工程を用いるのが豊橋筆の特徴。使い勝手の良い筆は高級品として有名。1976(昭和51)年12月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。2007(平成19)年5月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5045049号。地域団体商標の権利者は、豊橋筆振興協同組合。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「豊橋筆」の解説

豊橋筆

愛知県豊橋市、豊川市新城市などで生産される書道用、日本画用などの筆。文化年間に当時の吉田藩主が京都の職人を御用筆匠として招いたことが製造起源とされる。その後下級武士の副業として生産を奨励し発展した。国の伝統的工芸品に指定されている。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android