豊川市(読み)トヨカワシ

デジタル大辞泉 「豊川市」の意味・読み・例文・類語

とよかわ‐し〔とよかは‐〕【豊川市】

豊川

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「豊川市」の解説

豊川市
とよかわし

面積:六五・三〇平方キロ

本宮ほんぐう山の南麓と赤石あかいし山脈の間に広がる東三河平野のほぼ中央に位置する。北は本宮山の山脈を境として額田ぬかた郡額田町、東は宝飯ほい一宮いちのみや町、南は豊川および豊川放水路をもって豊橋市と対し、西は宝飯郡小坂井こざかい町・御津みと町・音羽町に囲まれている。市名は「和名抄」所載の宝飯郡内の古代郷に「豊川」とみえる。

〔原始・古代〕

市内には縄文遺跡は麻生田大橋あそうだおおはし遺跡があり、晩期の土器棺多数が出土した。弥生遺跡は豊富で、銅鐸も市の北部で出土している。古墳時代には市の西部に東三河最大の前方後円墳の船山ふなやま一号墳があり、穂国造のものかと考えられている。国府こう町・八幡やわた町付近は穂国の中心地と思われ、大化改新後の三河国の成立に伴ってこの地に三河国府が置かれ、国分寺・国分尼寺も建立された。市域は旧宝飯郡の東北部を占め、「和名抄」所載の豊川郷を中心に望理もり郷・宮島みやじま郷を含んでいる。


豊川市
とよかわし

2008年1月15日:豊川市が宝飯郡音羽町・御津町を編入
【音羽町】愛知県:宝飯郡
【豊川市】[変更地名]愛知県
【御津町】愛知県:宝飯郡


豊川市
とよかわし

2010年2月1日:豊川市が宝飯郡小坂井町を編入  
【豊川市】[変更地名]愛知県
【小坂井町】愛知県:宝飯郡


豊川市
とよかわし

2006年2月1日:豊川市が宝飯郡一宮町を編入
【一宮町】愛知県:宝飯郡
【豊川市】愛知県

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「豊川市」の意味・わかりやすい解説

豊川〔市〕
とよかわ

愛知県南東部,豊川右岸,豊橋平野の北部に広がる市。南西部は渥美湾に臨む。1943年豊川町,牛久保町,国府町の 3町と八幡村が合体して市制。1955年三上村,1959年御油町,2006年一宮町,2008年音羽町と御津町,2010年小坂井町をそれぞれ編入。古くは国府付近に三河国国衙が置かれ,近世東海道姫街道伊那街道などの交わる要衝にあり,宿場町豊川稲荷(→妙厳寺)の門前町として発達し,特に江戸時代末期から明治にかけてにぎわった。中心部の豊川は 1939年海軍工廠が設置されて,軍都,工業都市として発展したが,第2次世界大戦後,跡地に工場などの誘致がはかられた。1955年頃から機械工業が進出,食品,金属工業のほか伝統の木材家具工業も盛ん。東三河地方における道路交通の拠点,東三河工業地域における内陸工業の拠点となっている。1968年完成の豊川用水は,工業用水や上水道の供給に加えてこの地域の農業に高い生産性をもたらした。水田耕作を中心に野菜も栽培される。三明寺の三重塔および本堂内宮殿,八幡宮本殿,財賀寺仁王門・本堂内厨子はいずれも国の重要文化財に指定。ほかに国指定史跡の三河国分寺跡三河国分尼寺跡,国の天然記念物の牛久保のナギ,御油のマツ並木がある。市南西部は三河湾国定公園,東部は本宮山県立自然公園に属する。JR飯田線,東海道本線,名古屋鉄道名古屋本線,豊川線,国道1号線,23号線,151号線,247号線,362号線,東名高速道路が通る。面積 161.14km2人口 18万4661(2020)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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