豊見城グスク(読み)とみぐすくぐすく

日本歴史地名大系 「豊見城グスク」の解説

豊見城グスク
とみぐすくぐすく

[現在地名]豊見城市豊見城

まん湖に北面した琉球石灰岩丘陵上、標高約五四メートルに位置するグスク。東側を饒波のは川が北流し、漫湖を隔てて那覇を俯瞰する。トヨミグスクとも。「球陽」察度王四五年(一三九四)条によると、山南王弟汪応祖が江(国場川)を望む地に築城したという。一四世紀から一五世紀初頭と思われる。周辺域には保栄茂びんグスクや長嶺ながんみグスクなど複数のグスクがある。これらは中山に対しての山南の前衛とみられ、当グスクがその中心的存在であったと思われるが、のちに中山による火攻めで落城したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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